ラオックス

【現場暴露シリーズ】LAOX (ラオックス) での購買実態を、中国の旅行会社24社から聞きました。

調査前提

  • 時期:2016年6月1〜6月2日
  • 対象:中国の旅行会社の日本旅行担当者
  • 社数:24社

調査項目

  • Q1. ラオックスの売上高が前年より悪くなっているのは、知っていますか?
  • Q2. 御社のツアーの旅程にラオックスは組み込まれていますか?
  • Q3. (設問2にYES回答された方)なぜ、ラオックスを旅程に入れてますか?
  • Q4. (設問2にNO回答された方)なぜ、ラオックスを旅程に入れないのですか?
  • Q5. 過去3年に比べて、旅程にラオックスが入るのは減少しましたか?
  • Q6. 過去3年に比べて、ラオックスでの商品購入は減少しましたか?
  • Q7. (減少したと回答した方)なぜ、減少したと思いますか?
  • Q8. 日本では、中国人の爆買いと言われてますが、今後3年でどうなると思いますか?

Q1. ラオックスの売上高が前年より悪くなっているのは、知っていますか?

2016-06-02ラオックスは日本資本の家電量販店でしたが、家電量販店間の競争に敗れたことなどで業績が悪化。
朝日無線電機時代より展開していた郊外店を全て手放すことになり、2009年8月に中国最大手の家電量販店チェーン蘇寧電器の傘下となりました。同時に新しく就任した羅怡文社長の方針により、ラオックスは中国人をはじめとする外国人観光客向け(主に団体旅行)の免税店として再建を図り、業績を回復させました。
中国人団体観光客が増加してきたことによって業績は順調に推移しましたが、ここ最近のニュースでラオックスの業績が前年を割っていることが明らかになっています。
現地の旅行会社はラオックスについてどのように思っているのか、また爆買いについての、実態を聞きました。

Q2. 御社のツアーの旅程にラオックスは組み込まれていますか?

2016-06-02 (1)NOと回答をした2社は、個人旅行を主に取り扱っている旅行会社だったためツアーの旅程には組み込まれていないとのことでした。 そのため、22社中20社は旅程にラオックスを組み入れています。 2009年に中国資本となってから中国の旅行会社に営業を開始して、現在では中国の団体旅行の旅程にはほぼ入っているというのは、 ラオックスとしての、大きな功績だと思います。

Q3. (設問2にYES回答された方)なぜ、ラオックスを旅程に入れてますか?

*ツアーオペレーター:ツアーの企画をしたり、ツアーに必要な宿泊施設や観光施設などの手配を専門に行う旅行会社旅程に入っていることが一般化されており、ラオックスと旅行会社との太いつながりを感じます。 また2009年から、このような戦略に転換して、このような関係性を持てているのは、ラオックスの力強さを感じます。 日本企業であれば、ドン・キホーテがこのような戦略をとり、訪日客の取り込みにうまくいっています。

Q4. (設問2にNO回答された方)なぜ、ラオックスを旅程に入れないのですか?

  • 現在品質を重視しており、悪い評判が出そうなことを避けている。中国で免税店に関して悪い報道があり避けている。
  • ラオックスに入店するかどうかはツアーオペレーターによる。わざわざラオックスを勧めることはしてない。

個人旅行を専門に扱っている旅行者2社の回答は省いています。 ラオックスを “あえて” 旅程に入れないのは、まだまだ少数派のようです。

Q5. 過去3年に比べて、旅程にラオックスが入るのは減少しましたか?

ラオックス来店減少

Q6. 過去3年に比べて、ラオックスでの商品購入は減少しましたか?

ラオックスの売上減少

Q7. (減少したと回答した方)なぜ、減少したと思いますか?

  • 昨年の増加要因は円安。そして、もともと日本商品は信頼が高い。今年減ってる要因は、中国で免税店に関して悪い報道がされたことによる影響もある。
  • ラオックスの商品は必ずしも安いとは言えず、しかも型も古いタイプが多く扱われているため。
  • 現在日本商品の個人ブローカー多くいる。 ブローカーで商品を買ったほうがラオックスより安い。また、個人旅行の方が多くなっているので、ヤマダ電気などの店舗にイベントがあれば、ラオックスより安い。
  • 中国のマスコミによる免税店の報道の影響です。
  • 中国で免税店に関して悪い報道がされたことによる影響 + 不景気
  • 個人旅行が流行っているので、顧客は自分で値段を比較。。ラオックスが安いという時代が変わっている。
  • ラオックスでの商品は安くないと思う人が多くいる。
  • 高いです!普通のお店より高いです!

これは日本企業にとってのチャンスではないでしょうか。 現在は、ツアーにラオックスが旅程に入っているのが一般的ですが、そのスタンダードがなくなった時、 今までは、ひとつの小売店舗で囲われていた訪日客が別のお店に行く可能性が高まります。 団体観光客を掴むと小売店舗としては、リターンが大きいためです。

Q8. 日本では、中国人の爆買いと言われてますが、今後3年でどうなると思いますか?

ポジティブな意見

  • 今後3年でどれくらい増えるかは断言できないが、増えると思う。
  • ラオックスは訪日旅行の日程でよく利用されるため、消費者心理的にもう慣れてる。お客様の購買ニーズを満足することができれば、もっといい品質のものを販売すれば、爆買いは続く。

爆買がこれからも続くだろうというのは、少数意見となりました。 後述のネガティブな意見にもありますが、”品質” というのは、重要な点となります。 しかし注意しなければならない点は、特にアジアからのインバウンドにおいて、”品質” を求められている場合は、”安くて○○” というものも含みます。 日本メーカーが、中国勢韓国勢にシェアを取られてしまった一つの要因として、”高品質なプロダクトを作れば売れる” が敗北し、 ”安くて(カッコよくて)そこそこ高い品質” というものが求められていたということがあると思います。 そのため、ただ単に高品質な者を作る以前に、日本マーケット前提での開発ではなく、アジアマーケットに則した商品企画が必要だと思われます。

ネガティブな意見

  • マスコミによる免税店の悪い報道により、免税店に対して反抗の心理をもちはじめているので、減少すると思う。
  • 日本円の上昇により、過去みたいな爆買いがだんだん減ると思う。
  • 韓国の商品も品質がいいと評価されており、また相対的に日本より安いため、買い物なら韓国に行くほうがいいと考える方が増えています。
  • 円高に戻れば、日本製品を買わなくなると思われます。もう既に前より10%以上の値上げがされていると考えられ、韓国が安いです。またヨーロッパ旅行が大繁盛しています。
  • マスコミによる免税店の悪い報道により、免税店に対して反抗の心理をもった。とくに若い方。旅行する前に、どこで買い物するのは事前に準備している。
  • 日本はまだ人気ですけれども、団体が減少し、個人旅行が増えることに従って、ラオックスでの買い物も減ると感じます。
  • 続かない。爆買い熱はさめ、一般的な購買量になる。
  • これから段々正常になります。

減少した減少したと続きましたが、どちらかというと ”正常に戻る過程” というのが、今の状況ではないかと感じました。 訪日観光客にも関わらず、お金が落ちていたのは外資企業。外資企業は外資であるゆえに訪日客の流れを取り込むことに長けていました。 逆をいうと、日本の企業が訪日客の取り込みに対して、積極的に投資をしてこなかったことでもあると感じています。 情報弱者である旅行客が、テレビやインターネットで情報を仕入れていく中で、やはりお客様に喜ばれるお店や商品が、長きに渡り愛され続けるのだと思います。 爆買があったとしても、外国人観光客による1人あたり観光収入は、米国や英国やタイに比べてもまだ下。 つまり伸びしろがまだあり、爆買に頼らずに努力できると言えます。 いくつかの要因が重なって起きた爆買ボーナス期が落ち着き、訪日客が満足できる素敵なお店で、素敵な商品が売れていく。 そんな素敵な未来に、ワクワクします。

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