OGP

【ここがヘンだよ日本の観光立国】訪日観光客に聞いてみた「ぶっちゃけ日本のここを改善して欲しい」ランキング。

今回は、「ここがヘンだよ日本の観光立国」シリーズ第2弾。前回記事に続いて、訪日観光客に、日本の課題として感じていることを聞いてみました。

日本に来ている訪日客にとって、日本の「改善して欲しいところ」を日本でインタビューされても、なかなか正直には言いづらいもの。

弊社バイリンガルスタッフを調査員として、なるべく訪日客の本音を引き出し、何に課題を感じているのか、リアルなインバウンドの声を集めました。

なお、質問に対する回答として「課題は無い」という方もいらっしゃいましたので、各段落の最後に「課題は無い」と答えた人数も掲載しております。

調査前提

  • 時期:2016年7月27日〜29日
  • 人数:35人(大阪35名)

調査項目

下記項目について、訪日旅行中に「ここを改善してほしい」と感じた点を、包み隠さず教えてください。

  • Q1.宿泊施設
  • Q2.飲食店
  • Q3.交通機関
  • Q4.観光施設

調査データ

09_table01

09_table02

09_table03

09_table04

Q1.宿泊施設

図1宿泊施設に感じた課題、第1位は「部屋が小さい」でした。日本の宿泊施設はビジネスマンの利用をベースとして設計されているホテルも少なくないため、海外のホテルと比べると確かに広さでは劣るお部屋が多いと思われます。

第2位は「値段が高い」。現在ホテルでは西日本の中心部を筆頭に在庫が逼迫する状況も起こっており、日本人から「出張時にホテルが取れない」という声もよく耳にします。先月JNTOから発表されたデータからも分かる通り、訪日客は前年比120%で伸長しています。円高の影響もあり、一層、割高だと感じているのではないでしょうか。

第3位には3つの回答が並びました。
「民泊の部屋が探しづらい」(中国 40代 女性)
「繁忙期に予約が取れない」(中国 20代 女性)
「ホテルの部屋に氷が無い」(中国 20代 女性)

民泊についてはAirBnB以外にも様々なサービスが立ち上がっています。日本のベンチャーはもちろん、中国の法人が日本での民泊検索サービスを立ち上げるなど、サービスの提供者が増えていっている印象です。

また、ホテルの部屋に氷が無いという意見が、あまり冷たいものを飲みたがらない傾向がある中国の訪日客から出てきたのは意外でした。

宿泊施設に「課題は無い」と回答した人数:23名(66%)

Q2.飲食店

図2続いて、飲食店に関する課題をヒアリングしました。

第1位は、「メニューの字が読めない」。そして第2位は「お店で言語が通じない」。1位, 2位 ともに言語に関する事が課題として挙がりました。

前回の「ココが変だよ日本の観光立国」記事でも挙がっていた「言語が分からない問題」は、メニューを読んだ時に感じる人が最も多かったようです。

インバウンドのお客様が多い店舗については、各社メニューの多言語化やバイリンガルスタッフを雇用されたりなど、インバウンド対応に注力されている印象ですが、もちろん全てのお店が対応できているというわけではなく、まだまだ言語対応に関して課題は多そうです。

第3位は、こちらも3つの回答が並びました。
「メニューに写真がない」(中国 30代 女性, 香港 40代 男性)
「支払いに銀聯カードが対応していない」(中国 20代 女性, 男性)
「値段が高い」(中国 20代 女性, 男性)

確かに飲食店の中では、日本で使われている一般的なクレジットカードへも対応されていないお店も存在しています。ましてや、銀聯カードの普及率は一部の店舗を除き、これから普及が望まれるところかと思います。ユニクロやビックカメラなど、インバウンド需要が大きい量販店や百貨店では、銀聯カード決裁や Alipay, WeChatpay が普及しつつ有るため、飲食店の導入状況とのギャップを感じられているものと思われます。

飲食店に「課題は無い」と回答した人数:14名(40%)

Q3.交通機関

図3交通機関に関する課題、第1位は「乗り換えが複雑」。なんと回答者の内20%が口をそろえて課題として挙げていました。確かに、筆者も地下鉄を待っている時に「この方向で合ってますか?」や「どこで乗り換えたらいいのですか?」と聞かれた経験が多々あります。Google Map で乗り換えの路線図を持っていても、乗り入れの多い駅ではまだまだ不安になっているようです。

第2位は「言葉(文字)が分からない」でした。電車内の交通広告や標識など、日本人の目から見るとだいぶ多言語対応が進んできたな、という印象を持ちますが、確かに乗り換えや地下道の移動では、日本人でも間違えることがあります。特に東京メトロは乗り込む路線によって自動改札機が細かく分岐していたり、乗り換え時に一度改札を出てまた入らなければならないなど、土地勘のない訪日客にとって、混迷を極めるといっても過言ではありません。

第3位は「運賃が高い」という意見が挙がりました。中国, 台湾 のタクシーの初乗り料金は約200円なのに対し、(現在値下げの申請も起こっていますが)東京23区内では初乗り料金が710円と3倍近くの値段になっています。東アジアで最もタクシー初乗り料金が高い日本。都内には全部で約3万台のタクシーが走っているようですが、今後インバウンド対応がどうなっていくのか、気になるところです。

その他、交通機関に関する課題点は3位以降の少数派回答が多かったのですが、以下の意見が挙がっていました。
「地図に観光スポットの表記が少ない」(台湾 女性 40代)
「交通ICカードの 使い方, 買い方 が分からない」(マレーシア 女性 20代)
「出口が多すぎて分からない」(中国 女性 40代)
「道を案内するQRコードを設置して欲しい」(中国 女性 20代)

交通機関に「課題は無い」と回答した人数:18名(51%)

Q4.観光施設

図4観光施設に関して挙がった課題、第1位は「言葉が通じない」問題。約4人に1人が課題として挙げておりました。看板やパンフレット等、目で見たり、手にとって分かる情報は整備されてきたように感じますが、店頭での言語対応は店舗側としてもどこまで対応すべきかのラインが難しいと感じます。お客様の反応やお声を聞きながら、引き続きちょうどよい着地点を模索していく他、無いのではないでしょうか。

一方、弊社で関わったお客様の声として、「中国語を話せなくても、笑顔で話を聞いてくれて、何とか理解しようと頑張ってコミュニケーションしてくれた」という、百貨店さんの接客に対する喜びの声も届いております。必ずしも言語だけの問題ではなく、おもてなしの気持ちが伝わる、というシーンもあるようでした。

第2位は、「人が多すぎる」という問題が挙がりました。今回、大阪は心斎橋へ行かれた訪日客に対して課題を聞いたのですが、特に心斎橋や難波、道頓堀といったいわゆる「ミナミ」と呼ばれるエリアには特に中国からの訪日客が集中しており、人が多すぎるという感想が出るのもうなずけます。

第3位は、「ドラッグストアの値段が高い」。これは、爆買いがニュースとなって様々なメディアで報道された2015年との違いとして非常に面白い意見だと感じました。日本製品のドラッグストアでの販売価格は変わっていないので、円高の影響で以前よりも「高い」と感じられていると思われます。

それでも日本製の化粧品やお菓子などは中国現地で買うよりもまだまだ安いものが多く、マツモトキヨシやドン・キホーテなどで医薬品や医薬部外品を沢山買って帰られているお客様の姿は弊社のツアーでも引き続き目にしておりますので、全くお買いものをされなくなったわけではない、と感じております。

観光施設に「課題は無い」と回答した人数:18名(51%)

以上、「ココが変だよ日本の観光立国」シリーズ第2弾をお届けしました。

インバウンド市場について調査をされたい内容や、インバウンドで気になっている情報, INBOUND RESEARCH .jp に対するご感想 などございましたら、以下のお問い合わせフォームより気軽にご連絡いただけますと幸いです。

今後も INBOUND RESEARCH .jp では、オブラートに包まないリアルなインバウンド情報を中心に提供して参ります。

Comments

comments

お問い合わせ
新着調査データ