S__3760135

【インバウンド トレンドレポート】インバウンド(訪日外国人)のマーケティングトレンドは「とにかく露出」から「投資費用の効果検証」へと変化。

中国の大イベントである「国慶節(2016年10月1日〜)」まで、1ヶ月を切りました。各社でマーケティングを担当されている方々は、国慶節に向けたマーケティングの仕込みを行っている時期かと思います。 爆買いと訪日外国人の急増で市場が盛り上がった2015年から、為替や関税などの市場変化が起こった2016年へ。マーケティングのトレンドは、インバウンド(訪日外国人)マーケットの変化とともに、大きく変わってきていると感じます。

今回の INBOUND RESEARCH .jp の記事では、2016年10月〜2017年3月の下半期へ向けて、より注目が集まるであろうマーケティングトレンドについて、予想します。まずは、2015年から2016年の変化を振り返ってみましょう。

2015年に大ニュースとなった春節の「爆買い」、2016年はどうだったのか?

2016年のシーズンが始まった時、マーケター達が最も固唾を飲んで見守ったのは「春節(2016年2月7日〜13日)」の消費行動ではないでしょうか。2015年の訪日外国人急増は、「何が起きているのか分からないがとにかく売れている」という現象を発生させました。

2015年の調査テーマは「なぜこの商品が売れているのか」, 「どうやって知ったのか」, 「どんな目的なのか( お土産, 自己消費, 転売 )」 といった項目が並びました。市場で発生している現象を把握し、施策へと落としこむ速度が求められました。

2016年の春節、現場の消費行動はどうだったか。各社のマーケティング部門からお話を聞く限り、「横這い」または「微減」しているという意見が多かったと感じます。特に、百貨店, 市中型免税店, 家電量販店 における購買率は、メディアでも頻繁に取り上げられたように、実際、顕著な減少がみられました。 春節に次ぐ繁忙期である「桜の花見」シーズンに関しても、消費は回復せず。要因は、大きく2つあると言われています。

1. 為替の変化(円高への移行)

人民元/円 の為替レートが円高に触れたことによる、「お買い得感」の希薄化。

スクリーンショット 2016-09-04 19.50.31(出典:Yahoo! ファイナンス 人民元/日本円 チャート)

2. 関税の引き上げ & 空港調査の厳格化

B9hH-fxrcizu3873062(出典:SINA Corporation, SINA News )

中国政府は2015年の爆買いが「自国通貨の海外流出」に繋がることを危惧してか、2016年4月8日から関税の引き上げを行いました。一時は空港でのチェックが厳格化され、大量購入した日本製品を空港に税関の手前で捨てて行くという状況も見受けられましたが、現在は空港でのチェックは4月から比べるとかなり緩和されているようです。

1年で状況が大きく変化したLAOX(ラオックス)、変わらず好調の ドンキ, マツキヨ 。違いは一体何だったのか

インバウンド需要を享受する企業の中で、2015年〜2016年で最も状況が変化したと言っても過言ではないLAOX(ラオックス)。その状況は、以前 INBOUND RESEARCH .jp にて実施した旅行会社インタビューからも、見て取れます。

【現場暴露シリーズ】LAOX (ラオックス) での購買実態を、中国の旅行会社24社から聞きました。

過去3年に比べて、旅程にラオックスが入るのは減少しましたか?

2016-06-02-2一方、成長率は低下しても、依然好調な訪日外国人からの売上を保っている ドンキ, マツキヨ 。百貨店や市中型免税店が苦戦している状況も鑑みると、お買い物の消費行動は 「家電」, 「ブランド品」 が落ち着き、「医薬品」, 「化粧品」, 「お菓子」 が残存している状況だと考えられます。

爆買いは終わっていない。変化したのは、購買内容。

2016年の前半にメディアが多数取り上げていた「爆買いの終焉」というキーワード。我々調査チームとしては、爆買いは終わっていないという意見を持っております。理由は2点あり、ドンキやマツキヨでの消費行動が継続していることと、九州を中心に、クルーズ船ツアーでの訪日外国人が引き続き爆買いをしているという情報を得ていること。特にクルーズ船の消費行動は、2015年の訪日外国人消費のバージョンアップをした状態なのではないかと感じています。

インバウンド クルーズ船に関するまとめ記事

なお、医薬品や薬粧化粧品、勿論お菓子に関して、全く同じ商品がずっと売れ続けているというわけではなく、売れ筋商品は日々変化しております。2015年に売れていた商品の売れ行きが鈍化し、新たな商品がいきなり売れ出している、というお声も現場ではよく聞きますので、マーケットの最前線は、引き続き日々、激しく変化しています。

遂に本格始動する、インバウンドx地方創成。キーワードは「まだ見ぬ日本」と「効果検証」

では、体験消費は今、一体どうなっているのでしょうか。2016年後半に入り、大きく動き始めているのが「地方創成」の動きです。地方創成加速化交付金の施策決定も影響し、地方自治体が訪日外国人の 呼び込み, プロモーション に本格的に動き始めています。

「行ってみたい旅行先リスト」枠の争奪戦

特に、個人旅行(FIT)への移行が早い中国では既に「誰も行ったことがない土地に行きたい」というニーズ、「みんなが知らない日本を知りたい」という声を、耳にします。各地方自治体は「お買い物リスト」ならぬ「行ってみたい旅行先リスト」へ、”いかにして入るか” の戦いが始まっているとも言えます。

広告は「とにかく露出」から「投資費用の効果検証」へ移行、リサーチの重要性が増加

2017年4月以降、インバウンドを呼び込みたい各自治体は間違いなく動いてくることと思います。現在は概算請求の議会が行われている時期のため、次年度の施策を検討されているのですが、これまでのインバウンド施策として大きく異なることは、「効果検証」の優先度です。 最近、メーカー向けでも地方自治体向けでも、特に「費用対効果」をいかにして検証するのか、という内容でのお問い合わせが急増しています。我々FREEPLUSはランドオペレーターとしての強みを活かし、費用対効果の検証を訪日中のリアルリサーチで実施しようと試みています。

ケース1:マス広告, 交通広告 の費用対効果検証

例えば、中国で放映しているTV広告(「東京印象」など、訪日情報を扱う旅番組などを含む)や交通広告の費用対効果を取りたい、というお問い合わせがあります。我々FREEPLUSのインバウンドリサーチでは、ツアーバス内での団体旅行者向けアンケートや、個人旅行者(FIT)を対象とした街頭リサーチなどのリアルリサーチで効果を検証することが可能です。

ケース2:エリアマーケティングの費用対効果検証

マス広告, 交通広告 の次に増えているのが、「エリアを限定した広告」の費用対効果検証に関するお問い合わせです。上述したクルーズ船マーケティングで言えば、上海で訪日利用者が多い港に広告を出稿できるのですが、これまでの施策では、こうした広告の効果はプロモーション期間前後の街頭エリア店舗売上(クルーズ船広告で言えば、九州中心)を見る他、検証方法がありませんでした。

FREEPLUSのインバウンドリサーチでは、クルーズ船から訪日した団体のバス内でアンケート調査が可能なため、上海の港を利用した訪日客に対して、広告接触や認知度を検証することが可能です。

日本のホテル内で放映される、中国の国営放送「中国中央電視台(CCTV)」の広告枠に関しても、放映先のホテルにて調査を行うことが可能です。これまで効果が曖昧になっていた各施策の費用対効果。地方創成に関しても、これまで費やしてきた広告費の費用対効果を改めて検証したいというニーズが強くなってきています。

以上、インバウンド トレンドレポート をお届けしました。

急速な変化を続ける、訪日外国人市場。未曾有の成長を続けるマーケットにおいて 調査, プロモーション のご要望がありましたら、以下お問い合わせフォームよりご連絡いただけますと幸いです。

Comments

comments

お問い合わせ
新着調査データ