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【訪日客のレシート覗き見】なぜドンキホーテはインバウンドからの売上が伸び続けているのか?訪日客が何を買っているのか聞いてみました。

今回は、インバウンド消費が下火になってきたと囁かれる中、インバウンドの売上が伸び続け、一人勝ちとの報道もあるディスカウントチェーン、ドンキホーテに注目しました。

決算業績説明資料によれば、2016年6月期の既存店売上の成長率は前期比で4.5%増だったが、このうち2.4ポイントはインバウンド消費によるものでした。インバウンドがドンキホーテの業績を顕著に押し上げている結果になりました。

では、なぜ訪日客にドンキホーテは人気があるのでしょうか。インバウンド免税売上が全体の50%以上を占めるドンキホーテ道頓堀店にて、自由行動の時間にドンキホーテを訪れた外国人客を対象に、聞き取り調査とレシート分析を行いました。果たして、ドンキホーテのどのような戦略が訪日客に効果的なのでしょうか。

調査前提

  • 調査時期:2016年9月23日
  • 調査人数:19人

調査項目

  • Q1. 日本に来るのは何回目ですか?
  • Q2. ドンキホーテに来るのは何回目ですか?
  • Q3. ドンキホーテをどこで知りましたか?
  • Q4. ドンキホーテのポイントカードは持っていませんか?
  • Q5. レシートを写真に撮ってもいいですか?
  • Q6. 他のディスカウントショップに比べて、ドンキホーテのほうが好きですか?
  • Q7. ドンキホーテの優位点は何だと思いますか?
  • Q8. ドンキホーテのどんな外国人向け対応が効果的だと思いますか?
  • Q9. 他にどんな外国人向け対応が効果的だと思いますか?

調査データ

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今回の調査によれば、ドンキホーテの外国人客は20代後半のアジア人が多いという結果になりました。特に、中国, 韓国, 台湾 からの客が多く、19人中13人でした。性別では、男性客(9人)と女性客(10人)がほぼ同数でした。ドンキホーテでの買い物のニーズは男女問わずあるという結果になりました。

ドンキホーテのリピート客の客単価は顕著に高い。リピート客は「まとめ買い」。

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そして、ドンキホーテのリピート客の1人あたりの消費額は13,548円で、ドンキホーテで初めて買い物した外国人の消費額の4,792円に比べて、2.8倍の購買額でした。来店回数が8回と最も多かった韓国人男性の購入商品は、UHA味覚糖のコロロ(10点), サンスターのデンタルガムペースト(9点), マンナンライフの蒟蒻畑(5点), 花王のめぐりズム(4点)など、単価が低い商品(1,000円以下)をまとめ買いし、合計税抜18,896円を出費。リピート客は、日常生活で愛用している日本の商品に絞って、訪日時にドンキホーテでまとめ買いをしているのではないかと感じております。

ドンキホーテを知った理由は、「インターネット」もしくは「たまたま立ち寄った」がほとんど。

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ドンキホーテには、「たまたま立ち寄った」との回答は次に多く、都市部で観光客が多い場所に立地することで、訪日客にとっては目に止まりやすいのではないかと考えられます。20代後半のオーストラリア人女性から、「外観がテーマ・パークみたいで、興味本位で立ち寄った」という回答があり、外観の大きな観覧車の飾りがそう思わせたようです。ドンキホーテは、街のランドマークになるような特徴的で目立つデザインが多く、「たまたま立ち寄った」ことが買い物のきっかけになった訪日客もいるようです。

買い物時のポイントカード利用は19人中全員、「ない」と回答。

「majica」や「 Yokoso Japan Pass! 」などのドンキホーテでの買い物時に貯められるポイントカードの利用したという回答は全くありませんでした。「ポイントカードがあることすら知らない」との回答もありました。訪日した時にしかポイントカードは使えないので、申請するメリットが少ないのではないかと考えられます。

国別では、韓国人と中国人の消費が最も高い。

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男女とも、日用雑貨品への出費が突出。高級品の購入なし。

q3-%e5%95%86%e5%93%81%e5%88%86%e9%a1%9e%e5%88%a5男女ともに、「日用雑貨品」への出費がトップでした。しかし、「日用雑貨品」の購入品目は、男女で違いがありました。男性は、ライオンの休息時間・足すっきりシート, 花王のめぐりズム, 歯磨き粉や歯ブラシ などのまとめ買いが多い傾向でした。女性は、洗顔クリームなどの単価の低い商品をまとめ買いするのに加え、ファンケルのカロリミットやビューティ・ウコンなどのサプリメント・健康食品、そして、二重美容液の「二重記念美」などの美容品へのやや単価の高い商品への出費も目立ちました。

「衣類」に関しては、男性が靴下やTシャツのまとめ買い、女性は下着の購入がありました。「食品」は、男女ともお菓子が多く、インスタント麺などの調理が必要な商品への出費は少ないようでした。男性は、お菓子のまとめ買いが多い傾向があり、「食品」の出費は女性よりも高かったです。

今回、「爆買い」の有名品目でもある家電や時計などの単価が高い耐久品への出費は全くありませんでした。ドンキホーテの主商品が高級品ではないからかもしれませんが、外国人客の買い物が単価の安い消耗品へとシフトしているという傾向を反映しているのではないかとも考えられます。

訪日客が感じるドンキホーテの強みは「品揃え」。

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外国人向け対応で最も効果的なのは、「免税カウンター」と「店舗POPの多言語化」。

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外国人向け対応に対する改善点は、「ない」という回答が19人中14人。挙げられた改善点は、「中国人スタッフを増やしてほしい」(2人), 「エレベーターが見つけにくい」(1人), 「サービス態度の改善」(1人),  「 男性向けのものが少ない」(1人)との回答がありました。 外国人客にとって、ドンキホーテはまとめ買いしやすい単価の低い消耗品の品揃えがよく、ワンストップで買い物のニーズを満たせられるようになっているという印象でした。家電などの耐久品ではなく、消耗品がドンキホーテの主な商品なので、リピート客も増えていくのではないかと感じております。「外国人向け対応」はドンキホーテの強みだとは外国人客にはあまり認識されていないようですが、「店舗POPの多言語化」が効果的であるという回答が多く、外国人客の潜在購買力を引き立てているのではないかと感じました。 以下、撮影許可をいただいたレシートの一部を、スライドショー形式で表示しております。

以上、ドンキホーテにて外国人客のレシート覗き見調査の分析結果をお届けしました。

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