%e4%b8%ad%e5%9b%bdfit%e8%a8%98%e4%ba%8b-%e5%89%8d%e7%b7%a8

【徹底解剖シリーズ】個人旅行者(FIT)は今、訪日旅行に対してどのようなニーズがあるのか? ~ 中華圏編 ~ 【前編】

今回は、訪日個人客の最新動向特集、中華圏編。

以前、海外旅行会社インタビューで、団体旅行客を中心にトレンドをお伝えしました。インタビュー結果として、個人観光ビザの緩和やLCCのプロモーションなどを背景に、団体客から個人客にシフトしているという回答が多くありました。

そこで、今回は弊社が提供する、個人旅行者(FIT)に特化した旅程のコンシェルジュサービス「GUIDEST」の担当者へインタビューを行い、現在個人旅行者が感じている訪日旅行のニーズについて、調査を行いました。

GUIDESTとは、 “ GUIDE + GUEST ” の略で、日本旅行に行きたいと計画をしている外国人と、日本の観光に詳しいツアーガイドなどを繋げるウェブサービスです。詳しい事業内容を知りたい方は、こちらをご参照ください。

今回は、GUIDESTの中華圏担当者との2016年9月28日のインタビュー内容をお届けします。

質問項目

  • Q1. 現在GUIDESTではどの国からの依頼が多いですか?
  • Q2. (以下、GUIDESTユーザーの)主な訪日目的は何ですか?
  • Q3. 旅前や旅中では、どうやって情報を収集していますか?
  • Q4. 各国で人気な周遊ルートは何ですか?
  • Q5. 訪日旅行の予算は何円ですか?
  • Q6. 宿泊先にはどのようなニーズがありますか?
  • Q7. 買い物にはどのようなニーズがありますか?
  • Q8. 食事にはどのようなニーズがありますか?
  • Q9. 移動方法にはどのようなニーズがありますか?
  • Q10. 地方自治体の訪日客対応でユニークだと感じた事例を教えてください。
  • Q11. 訪日客の面白いエピソードを教えてください。

Q.1 現在GUIDESTではどの国からの依頼が多いですか?

中国かつ、幅広い所得層で若年からの依頼が多い。

中華圏からのGUIDESTを利用する訪日客は、圧倒的に中国が多いようです。依頼の多い順に並べると、中国, 台湾, 香港 。台湾と香港からのGUIDEST利用者が少ない理由として、観光ビザが不要で、自分で旅程を立ててこられる訪日客が多いことが上げられました。

特に、親日家が多い台湾では、独学で日本語を学んでいらっしゃる方もおり、特に日本へ旅行に来られるような方々に関しては、言語の問題をあまり感じないという意見もありました。

GUIDEST を利用する平均的な年代層は、30代。1回の依頼における平均訪日客数は8人で、友人や家族でグループで訪日する方が多いようです。GUIDESTを利用されているお客様の層は、富裕層だけでなく、予算にシビアな中間層も多いようです。

Q.2 (以下、GUIDESTユーザーの)主な訪日目的は何ですか?

「食事」と「買い物」に対して強いこだわりを持つ中国。

GUIDESTに寄せられるお声から、利用目的としては「おすすめの飲食店を予約したい」や「買い物を楽しみたい」とのニーズが強いと感じていらっしゃいました。また、「旅程の詳細は当日決めたい」と考える方も多いようです。特に「食事」と「買い物」に対しては、中国人客の強いこだわりを感じているようです。

加えて、交通手段に関する質問も多いとのことでした。地方での車(ハイエース等、8人乗りのレンタカー)の手配や、買い物エリアに詳しいガイドによる道案内というニーズがあるようです。限られた日本での滞在時間で、効率よく、おすすめの買い物エリアに連れて行ってほしいと思っている中国人客も多いようです。

Q3. 旅前や旅中では、どうやって情報収集をしていますか?

中国からの訪日客は、旅前にWiFiをレンタルしている。

中国からの訪日客は、日本で契約するポケットWiFiは中国現地で契約する金額と比べて1日あたりの利用料金が3倍ほど割高なため、訪日前に中国の空港でポケットWiFiをレンタルするケースが多いようです。中国や東南アジアの首都圏と比較すると公共の無料WiFiがまだ乏しい日本において、旅前からインターネット環境を整えることは必須だと考えられており、WiFiを旅前にレンタルすることによって旅中での情報収集も容易になっていると感じているようです。

なお、「旅程の詳細は当日決めたい」というニーズのお客様は、旅前も旅中も、インターネット検索でブログなどを見て、旅程を決めることが多いようです。飲食店の検索に、「食べログ」の中国語版の使用。移動方法の検索は、「 Google Map 」の中国語版の使用が多いようです。

Q4. 各国で人気な周遊ルートは何ですか?

  • 中国:ゴールデンルート, 北海道
  • 台湾:関西, アルペンルート
  • 香港:パターン化するのが難しい

中国メディアによる、北海道のPR効果は絶大。

中国からの訪日客に関しては、特に訪日初心者は、「ゴールデンルート」が人気です。一方で訪日経験のあるお客様は、「ゴールデンルート」から地方へ周遊ルートのニーズが移っていく傾向があるようです。

特に、「北海道」は根強い人気があるようです。夏には、ラベンダーが有名な富良野。冬には、雪まつりなどのイベントも人気なようです。観光地としての魅力以外にも、北海道が人気な理由の一つに、中国のラブコメディー映画「非誠勿擾」(日本名「狙った恋の落とし方」)が2008年12月に上映され、ロケ地に選ばれた 釧路市(阿寒), 弟子屈町, 斜里町, 網走市 を中心に、北海道の美しい景観を印象づけたようです。

こちらの映画は、中国の映画製作者側からアプローチをし、日本の地方自治体との協力により完成した作品だそうです。この映画以外にも、北海道の旅番組が中国メディアに取り上げられているなど、海外メディアの宣伝効果が訪日需要を高めていると感じているようです。

台湾では、関西エリアへの小旅行が人気。日本の雪山が好きな方も多い。

台湾からの訪日客には、LCCで安く来られる関西エリアが人気でした。具体的には、京都, 神戸, 奈良, 和歌山 などの大阪からアクセスの良い観光地でした。USJなどのテーマパークも人気なようです。加えて、「アルペンルート」も人気。台湾の自然には山が多く、日本の綺麗な雪山が見たいと思われる人が多いと考えられます。香港人客は、旅行ニーズの多様化により、旅程のパターン化が難しくなっています。

教育系や体験系の旅程が人気。医療や美容などのニッチな訪日需要も。

GUIDESTで依頼が発生する旅程の内容は、教育系や体験系の案件が増えてきています。京都の着物の着付けや茶道などの日本文化を体感するツアーと、東京と北海道の寿司作り体験も大人気。中国からのとあるお客様からは、日本人家族と地方でホームステイしたいというニーズがあり、長野県駒ヶ根市にてツアーガイドを通して、現地の方と交流するツアーもあったようです。

その他の特殊なニーズとして、中国人客が東京や大阪で、ガン検診を受けることがあるようです。20万円ほどの検診料の全額自己負担でも、日本の医療を信頼して訪日する中国客も多いと感じているようです。

また、日本でのエステ体験も中国人女性の間で人気なようです。健康, 美容 など、信頼度を重視するサービスにおいて、中国のお客様は日本のサービスに対して高い期待を持たれているため、選ばれる傾向があるようです。

Q5. 訪日旅行の予算は何円ですか?

滞在期間が1週間の場合は、10万円~20万円が一般的。

GUIDEST利用者の平均滞在期間は、6泊7日。この平均的な1週間の日本滞在の場合、中国人客のホテル代と飲食代を合わせた予算は、少ない方で1人あたり10万円で、多い方は1人あたり20万円となっております。

Q6. 宿泊先にはどのようなニーズがありますか?

「安さ」もしくは「お部屋の質」の二極化していく宿泊ニーズ。

訪日旅行に安さを求めるお客様は、公共交通機関からアクセスがよい、駅近くの格安ホテルに泊まる傾向があるようです。交通の便がいいことに加えて、交通費を抑えたいという考えがあるようです。また、都市部の場合、ホテルからAirbnbなどの宿泊費が抑えられる民泊にシフトしてきているようです。

予算にこだわりが無いお客様は、部屋のサイズやベッドの大きさを気にされており、お部屋の質を求めているようです。日本の格安ホテルでは、スーツケースを開くと歩くスペースがなくなることも多いので、不便さを感じることもあるそうです。ベッドの大きさに関しては、友人や親子でダブルベッドに複数人が寝ることはなく、最低でも1名につき1台のベッドがあるツインルーム以上のお部屋が求められるようです。

以上、個人旅行者ニーズの徹底解剖記事をお送りしました。Q7~Q11のインタビュー内容は、10月10日(月)に公開する後編にてお届けいたします。後編も是非、ご期待いただけますと幸いです。

Comments

comments

お問い合わせ
新着調査データ