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【決算書分析】オンライン旅行会社 時価総額世界一位!米Priceline Group のFY2015決算資料 徹底翻訳&市場展望予測レポート(1.3万字)

今回は、個人旅行客の増加に伴い、成長し続けるOTA市場(オンライン旅行代理店, OTAは “Online Travel Agency” の略)において、宿泊予約サイトのBooking.comで成功を収め、巨大企業に成長した Priceline Group の決算資料や業績発表後の証券アナリストとの質疑応答からの内容を中心に、Priceline Group の全事業を徹底解剖。Priceline Group(本社:アメリカ)の決算情報を読み解き、OTA市場の全貌をお伝えします

果たして、OTA市場の現状と今後、そして Priceline Group の戦略はどうなっているのでしょうか。

  • 第1章:OTA市場のトレンド
  • 第2章:Priceline Group の全事業の戦略を徹底解剖
  • 第3章:OTA市場における競合情報
  • 第4章:Priceline Groupの決算書から経営状況と財務戦略を読み解く
  • 第5章:OTA市場の今後の展望

第1章:OTA市場のトレンド

世界の宿泊予約総額とオンライン予約のシェア

(以下、2016年9月の投資家向けのプレゼンテーションからの引用)

online-penetration-in-accommodation-bookings(注:宿泊予約総額の増減は為替の影響も受けるため、宿泊予約市場全体のトレンド分析には適さない)

宿泊予約市場の現状として、電話や旅行代理店などを通じてのオフラインでの宿泊予約が65%と依然と高く、オンラインでの宿泊予約のシェアは35%。ただ、2004年以降、オンラインでの宿泊予約のシェアは年間平均2.2%のペースで確実に上昇しております。オンライン宿泊予約市場のさらなる成長が予想されます。

今後の成長ポテンシャルとなる、Priceline Group が契約している宿泊施設

(以下、2016年9月の投資家向けのプレゼンテーションからの引用)

priceline-group-share-of-existing-travel-service-partnersPriceline Group 傘下のOTAで予約可能な客室数( “Bookable Rooms” )は、2,370万室。年間最大予約可能客室供給量( “Annual Bookable Room Nights” )は、86億5050万室(2,370万部屋を365日に掛けた数)。

2016年6月30日までの Priceline Group を通じての年間宿泊予約( ”PCLN LTM Room Nights” )は、4億9190万室。現在、Priceline Groupが取り扱っている既存の宿泊施設での Priceline Group の予約シェア( “PCLN’s Implied Share of Room Nights” )は5.7%。今後、宿泊予約サイトに載せている宿泊施設の供給量に対して、Priceline Group のOTAユーザーをさらに獲得することが求められそうです。

増加の一途を辿る予約総額と客室日数

(以下、2016年9月の投資家向けのプレゼンテーションからの引用)

priceline-group-growth-in-gross-bookings-and-room-nightsPriceline Groupは、225カ国以上に進出しており、42カ国語で24時間対応可能。Booking.comを中心とするグローバル市場における成長戦略により、予約総額( “Gross Bookings” )と客室日数( “Room Nights” )の2010年以降の平均年間成長率は、それぞれ32%36%で高成長を現している。

OTAは統合と買収を繰り返し、市場は寡占化へ。数社の巨大OTAの台頭。

(以下、2015年12月の年次決算資料をもとに作成)

ota-brands-under-princeline-group-and-expediaヨーロッパとアジアを主要市場とする Priceline Group も北米を主要市場とするExpediaも買収を繰り返し、巨大企業へと成長。Priceline GroupもExpediaも、グループ内でブランドが異なるOTA予約サイトを運営。OTAの巨大企業の台頭で、OTA市場が寡占化。ただし、サービス展開エリアが広がったことにより、競合間での価格競争は減少している。

第2章:Priceline Group の全事業の戦略を徹底解剖

Booking.com:海外事業の骨幹。世界展開している宿泊予約サイト。

otc-brands-under-priceline-groupBooking.comはオランダのアムステルダムで1996年に創業、2005年に Priceline Group により買収され、傘下に。現在では、 Priceline Group の稼ぎ頭へと成長した。Priceline Group の海外事業(米国以外の市場)の予約総額はグループ全体の88%(2015年12月31日時点)を占め、そのほとんどがBooking.comからの予約である。Booking.comに掲載されている宿泊施設は、103.5万軒(2016年9月16日時点)、前年比で30%増。そのうち、ホテル以外の宿泊施設( “Vacation Rentals” :アパートメント, ヴィラ, 別荘, シャレー, アパートホテル)を51.5万軒提供している。

Booking.comの主な収入源は、代理店モデル( “Agency model” )による手数料収入。宿泊施設側がBooking.comが所有するエクストラネットを利用し、宿泊内容と料金を設定。予約が確定すると、宿泊料金に応じてBooking.comへの手数料が発生する仕組み。

Booking.comは、2014年8月より、中国の大手OTAのCtripと資本・業務提携を結んでいる。この合意により、Ctrip はBooking.comが保有する中国以外の全世界の宿泊施設データからの予約が可能になり、Booking.comはCtripが保有する中国国内の宿泊データから予約が可能になった。

(以下、Booking.comのホームページ)

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Priceline.com:不透明な宿泊プランが有名。総合旅行サービスサイト。

Priceline.comはアメリカ合衆国のコネチカット州で1997年に創業した、Priceline Group の母体企業。Priceline.comは、ホテル, レンタカー, 航空券予約, 旅行パッケージ(ホテル, レンタカー, 航空券), クルーズ船 を扱うオンラインの総合旅行代理店。

Priceline.comは、北米地域のホテルを不透明な宿泊プランで安く提供する予約サービスが有名である。

“Name Your Own Price®” は、旅行者が 宿泊, 航空券, レンタカー の代金を決めることができ、宿泊先, 航空会社, レンタカー会社 は購入後に分かる予約サービス。購入後のキャンセルは基本的には不可能だが、この不透明( “Opaque” )な宿泊プランにより、旅行者は通常よりも旅行費用を抑えることができる。

例えば、“Name Your Own Price®” のサイトで、サンフランシスコを2016年11月15日から11月17日までの2泊3日で検索し、宿泊エリアを “Richmond” を設定(Step 1), ホテルの最低保証格付けレベルで “2 Star” を設定すると(Step 2)、この検索条件での宿泊額の中間値( “Median retail price” )は1泊99米ドルと表示され、この額をもとに旅行者が好きな値段を提示することができる(Step3)。

(以下、priceline.comの “Name Your Own Price®” を参照)

priceline-com-name-your-own-price-2他にも、“Express Deals®” は、旅行者が選んだ目的地とホテルの格付けから決められた宿泊額を払い、宿泊先は購入後にわかる予約サービス。半不透明( ”Semi-Opaque” )な宿泊プラン。

例えば、“Express Deals®” のサイトで、サンフランシスコを2016年11月15日から11月17日までの2泊3日で検索した場合、SFO International Airport – Burlingame Area で4つ星ホテルでの宿泊が、通常価格1泊585米ドルが1泊236米ドルまで値下げ(60%オフ)の場合も。

(以下、priceline.comの “Express Deals®” を参照)

priceline-com-express-dealsPriceline.comには、通常の小売( “Retail” )モデル(宿泊額と宿泊先の公開)に加えて、以上の不透明な宿泊プランがあり、宿泊者は通常よりも安い値段(ホテルは最大60%オフ, 航空券は最大40%オフ)で泊まることができる。宿泊施設の運営側は、不透明な宿泊プランを利用し、空室率を減らすことができる。

Priceline.comの主な収入源は、小売モデル( “Merchant model” )による販売料金から仕入れ価格を引いた差額。Priceline.comの主事業は、宿泊施設側から多くの部屋を安値で仕入れ、ウェブサイトに高値で宿泊者に売るビジネスモデルです。

(以下、priceline.comのホームページ)

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Agoda.com:急成長したアジア宿泊予約サイト。ビジネスモデルでBooking.comとは差別化。

タイで急成長を遂げ、シンガポールに本社を構えるagoda.comは、アジアを主要市場とするOTA。2007年に、Priceline Group がagoda.comを買収し、アジア太平洋地域の市場シェアを拡大。

Booking.comの代理店モデルと違い、agoda.comは小売店モデルをとなっている。Booking.comでは旅行者が予約保証にクレジットカード番号を通知し、決済時に宿泊先で支払いを行う形式だが、agoda.comでは旅行者はクレジットカードによる前払いが必要で、宿泊先でのチェックイン時の支払いは不要。

Booking.comとagoda.comはアジアで成長しているが、両社のビジネスモデルは違い、agoda.comの小売店モデルにより多くの客室数を安く仕入れることができ、宿泊料金を変更することができるという利点がある。2016年11月に行われた、証券アナリストによる Priceline Group 担当者との質疑応答によれば、アジアでは値段に敏感な旅行者が多く、OTAが小売店モデルで宿泊料金を割引する自由度が必要とのこと。

(以下、agoda.comのホームページ)

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KAYAK:ホテル, 航空券, レンタカー の料金比較サイト

KAYAKはアメリカ合衆国のコネチカット州に本社を置き、2013年に Priceline Group により買収される。KAYAKは、ホテル, 航空券, レンタカー の値段比較サイト。別名でメタサーチとも呼ばれている。メタサーチとは、横断検索という意味で、複数のサイトでユーザーが決めた条件で検索し、その結果を一つのサイトに表示すること。

KAYAKは、メタサーチにより、旅行サービスの販売元(宿泊施設や航空会社)やOTAが提供する航空券やホテルの値段比較が可能。

例えば、航空券の場合、OTAサイトや航空会社の自社サイトへ紹介することで、KAYAKは紹介料( “referrals” )を得ることができる。紹介料は、クリックして他のサイトへ誘導することにより発生する場合と利用者が航空券を買った場合のどちらかで発生する2つのパターンが主流。そして、値段比較サイトに載せる宣伝広告からの広告収入も、KAYAKの貴重な収入源である。

基本的に、KAYAKと旅行サービスの販売元( “travel service providers” )やOTAとの間の契約は30日間前にキャンセル可能な短期契約がほとんどで、顧客が他の値段比較サイトに移る可能性はある。最近では、利用者をKAYAK内で留めておきたいがために、KAYAK内で直接予約できる航空会社も出てくるようになった。

(以下、KAYAK検索結果の構成を参照)

kayak-search-result-layout(以下、KAYAKのホームページ)

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Rentalcars.com:レンタカーのOTA。収入源は、主に小売店モデル。

Retalcars.com(買収前の社名: ”TravelJigsaw” )はイギリスのマンチェスターに本社を置いていたが、2010年に Priceline Group により買収された。

レンタカー会社や車種別などで、値段比較が可能。主な収入源は、priceline.com同様の小売店モデルで、不透明なレンタカープランも提供。すでに世界中の4万6,000地区でサービスを展開、40ヶ国語に対応。2015年12月31日時点、合計レンタカー利用日数( “Rental Car Days” )は、年間5,990万日(前年比:15.6%増)で成長。

(以下、Rentalcars.comで沖縄県の那覇空港で小型車を3日間利用した場合の検索結果例)

rentalcars-com-search-results(以下、Rentalcars.comのホームページ)

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OpenTable:オンラインレストラン予約サイト

OpenTableは、アメリカ合衆国・カリフォリニア州・サンフランシスコに本社を置く会社で、2014年に Priceline Group により買収された。

OpenTableは、オンラインレストラン予約サイト。利用者が 場所, 料理のカテゴリー, 値段, 時間帯 を設定し、空いているレストランが検索でき、口コミやメニューを見ながらレストランを予約ができるサービスを提供。

OpenTableの収入源は、座席や店員配置を管理する機器の設置費や研修費, 月間サービス利用料, OpenTableからの予約手数料。集客を増やしたいレストランは、OpenTableのロイヤルティポイントをより多く付与するプラグラム( “1,000-Point Program” )を利用することができ、その際のレストラン予約手数料は通常よりも高い設定に。他にも、レストランのクーポン券を代行販売し、OpenTableは販売額から手数料を得られるサービスも提供している。

(以下、OpenTableでサンフランシスコ湾岸エリアのイタリア料理店を選択した場合の検索結果)

opentable-search-reults(以下、OpenTableのホームページ)

opentable-homepage以上、Priceline Group の全事業の戦略を徹底解剖し、レポートいたしました。事業別での売上は、決算報告書に記載はされておりませんが、ビジネスモデル別(小売店モデルと代理店モデル)の業績は開示されております。第4章:Priceline Groupの決算書から経営状況と財務戦略を読み解くでご紹介いたします。

第3章:OTA市場における競合情報

地域別:北米はExpedia、中国はCtripがライバル

Booking.comが海外事業からの予約総額が多いのに対し、Expediaの予約総額は北米事業からの予約総額の方が海外事業と比較して多くなっている。Expediaはアメリカを主要市場とするHotels, Orbitz, Travelocity を買収し北米地域においてさらなる市場シェアを上げた。2016年11月の証券アナリストとの質疑応答によれば、Booking.comはアメリカのインバウンド市場(例:ヨーロッパからアメリカへ行く旅行客)からの需要で少しずつ大きくなり、アメリカ人の国内旅行者からの国内市場でのシェアも少しずつ伸ばしているとのこと。

アジアにおいては、中国の最大手OTAのCtripが、2015年5月に中国のOTA eLong株の38%をExpediaから取得し、2015年10月にはBaiduとの株式交換で中国大手値段比較サイトのQunarの45%の株式を取得。中国のOTA市場において、Ctripの市場シェアを増加させた。日本では、楽天トラベルとじゃらんが最も市場シェアが高くなっている。

買収や統合を繰り返し、地域別でOTAサイトは寡占化し、サービス展開エリアが広がったことから価格競争は収まってきている。旅行者は値段比較サイトなどで 複数のOTA間 の値段差に敏感になりやすい。しかし、OTA 業界が寡占化することにより、企業間での価格競争機会が減少すれば、収益は安定していくと思われる。

競合民泊サイト: Airbnbの台頭、ExpediaもHomeAwayの買収で民泊業界に参入

2016年11月11日現在、世界最大級の民泊サイトのAirbnbは、世界191ヶ国で200万件以上のリスティングを掲載している。一方、2015年にExpediaが買収した民泊サイト、HomeAwayのリスティング数は、120万件以上。そして、Booking.comの民泊施設( “Vacation Rentals” )のリスティング数は、51万5,000件。 民泊業界において、 Booking.comはAirbnbとHomeAwayよりも遅れをとっている。

さらに、Airbnb上に掲載されている施設は民泊に限らず、ホテルも載っているケースもあるようだ。今後、AirbnbがホテルOTA業界に本格的に参入するとなれば、Booking.comが主事業とするホテルOTA業界への脅威ともなり得る。

IT企業による新規参入:GoogleがOTA業界に本格参入の可能性も

検索, SNS, ECなどに特化したIT企業(例:Google, Apple, Facebook, Amazon, Alibaba, Groupon)によるOTA業界への新規参入も考えられる。

例えば、Appleは航空券の予約, 決済, チェンクイン, マイレージプログラムの利用が可能な携帯アプリの iTravel の特許を取得したことや、航空券情報やクーポンなどの管理やApple Payの決済機能を持つ Walletというアプリがあり、OTA業界参入への準備を進めているという見方も出来る。

Googleは、2011年に航空券予約ソフトウェア会社のITA Softwareを買収。Room 77からホテル予約ソフトのライセンス契約を結ぶなど、Googleの検索エンジンの技術を生かし、オンライン旅行代理店業界に本格的に参入する可能性もある。2016年9月には、旅程管理アプリの Google Trips をリリースした。Gmailの宿泊や航空券予約の情報を自動的に読み取り、旅行情報を一元管理、目的地付近の有名観光地を紹介するなどの旅中で役立つ機能もある。今後、Google がOTA業界に本格参入し、Googleの一つのサイト内で旅行の予約と旅程管理が完結するサービスが登場する可能性も否めない。

店頭販売, 電話予約, オンライン予約など多様な接客サービスを提供する旅行代理店

フランスを本社とするビジネス客専門の旅行代理店、Carson Wagonlitは航空券予約だけでなく、カンファレンスなどの施設手配も行っており、包括的な旅行サービスを展開している。Carson Wagonlitは、緊急で旅程の変更が必要な場合は、電話で対応でき、オンライン, オフライン どちらも対応可能としている。

ビジネス, レジャー いずれの顧客層も取り扱うAmerican Expressは、リアル店舗も構えている。American Expressのビジネス客に特化しているAmex Global Business Travelの最高技術責任者、Philippe Chérèqueは、2016年4月13日の旅行情報メディアのSkift(スキフト)とのインタビューで、レジャー客に比べ、ビジネス客向けの旅行サービスのIT化が遅れていると主張。オンラインで航空券予約などが簡単になるメリットはあり、社員が出張でどの国のどの都市にいるかリアルタイムで分かるオンラインサービスも提供している。ただ、緊急時対応やイレギュラーな対応は電話での対応を求める企業が多いことに加え、大企業だと年間に7億ドルを出張費に出費することもあるので、オフラインでのきめ細かいサービスが未だに必須とのこと。

その他にも、イギリスに本社があるThomas Cook Groupやドイツに本社があるTUI GROUPは旅行代理店のリアル店舗を構えている。TUI GROUPは傘下に1,800社の旅行代理店を抱え、多数の子会社を持つグループ会社である。リアル店舗での接客もできるという点では、日本の旅行会社JTBやHISに似ているとも言える。その他、世界中にオフラインの接客をする中小企業は無数にある。

価格比較サイトがOTA化する可能性も

Priceline Group傘下の価格比較サイト、KAYAKの競合として、TripAdvisor, trivago(Expedia傘下), Qunar(Ctrip傘下), Skyscanner などを挙げた。

インターネット利用者は、値段比較サイトを通じて各種OTAサイトを一括検索して、クリックしたOTAサイトに誘導されるよりも、同じサイトで予約も済ますことができることを好む傾向にある。例えば、Booking.comはTripAdvisorの”Instant Booking”という即時予約サービスを利用しており、インターネット利用者がTripAdvisorのサイトを離れなくても、宿泊予約が可能に。今後、値段比較サイトがOTA化していく様相を呈しております。

tripadvisor-otcまた、値段比較サイトは、新規OTAの参入障壁を下げていると指摘。以前のように広告宣伝費を多く支出しなくても、価格比較サイトから新規OTAが見やすくなったことで、アクセス経路が出来てきている。今後、OTAは、ロイヤリティプログラムを通じての割引サービスなどを行い、価格差を出すことで、顧客離れを減らすことが必要になる可能性もあるが、過度な割引を行うと、OTA業界の収益を圧迫する懸念もある。

飲食店予約のIT化

Priceline Groupのオンライン飲食店予約サイト、OpenTableの競合相手としては、TripAdvisor傘下のLaFourchette(主要市場:ヨーロッパ), Yelp’s SeatMe(主要市場:アメリカ), インドで創業し、買収でオーストラリアとアメリカ市場に参入したZomato, ミシェラン傘下のBookatable, リクルート社傘下のQuandoo等が挙げられる。Booking.comを通じてホテルの稼働率を上げるのと同様、OpenTableもブランド力を確立し、レストランへの集客力を上げ、レストランの空席率を下げることが求められるのではないか。

配車サービスの台頭による今後のレンタカー利用に影響も

Priceline Groupのレンタカー予約サイト、Rentalcars.comは、各国でのレンタカー会社と競合している。ただ、今後は、配車サービスのUber, Lyft, Gett, Avis傘下のZipcar, BlaBlaCar, 中国のDidi Chuxing(滴滴出行), インドのOla, シンガポールのGrab等、類似サービスの台頭により、レンタカーの利用方法が変化していくと思われる。

第4章:Priceline Groupの決算書から経営状況と財務戦略を読み解く

損益計算書から読み取れる Priceline Group の経営状況

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損益計算書:営業利益率が微減、営業利益の増加率も鈍化。

2015年の純利益の前年比率が、28%増から5%増に鈍化。大きな要因としては、営業費用の増加率(18%増)が粗利益の増加率(13%増)を上回り、営業利益率が41%から38%へ低下。粗利益の減少は、海外事業のドル安の影響。営業費用の増加は、オンライン広告宣伝費と人件費の増加が理由。

予約総額に対する粗利益の割合は、証券アナリストとの質疑応答でも言及される指標で、Priceline Group全体での平均手数料率を示し、2013年から2015年までの期間は、15%で安定している。OTA間での価格競争が激化すれば、宿泊施設側に課す手数料の値引きや宿泊額の値引きなどで、予約総額に対する粗利益の割合も減り、Priceline Groupの利益を圧迫するリスクもある。

売上について:企業規模を反映する指標として適していない。

Priceline Groupのビジネスモデル別で売上の計上方法が異なる。小売店ビジネスモデルでの予約の場合、販売総額が売上( “Revenues” )に計上され、宿泊施設側からの仕入れ額は、原価( “Cost of Revenues” )として計上。一方、代理店ビジネスの予約の場合、手数料のみが売上に計上される。ビジネスモデル別で、売上計上のルールが異なるため、売上の増減は企業規模を反映していないと決算報告書上でも説明されている。

その為、統計数値欄の予約総額がより企業規模を示すのに適している。

地域別の予約総額:Priceline Groupの海外事業の比重が高い

gross-bookings-by-regionPriceline Groupの特徴として、海外事業からの予約総額は全体の88%を占める。Priceline Groupの2015年の年間予約総額は555億2,800万ドルに対し、海外事業の年間予約総額は489億7,100万ドルでした。アメリカからの予約総額は前年比で1.6%減っており、アメリカ市場では苦戦している。その理由として、航空券の値下げにより手数料収入の減少やpriceline.comの “Name Your Own Price®” の不透明な料金プランの需要減を挙げた。

海外事業の成長率は12.2%となっているが、為替の影響を除いた場合、成長率は28%まで上昇する。この数値は、対米ドルでの為替の変化に影響を受けやすく、業績が海外事業への依存度が高いことを現している。

ビジネスモデル別の予約総額:代理店モデルでの予約が高い

gross-bookings-by-business-modelBooking.comの代理店モデルが主な収益源になっており、代理店( “Agency” )モデルからの予約総額は全体の86.39%。Priceline Groupの2015年の年間予約総額は555億2,800万ドルに対し、代理店モデルからの年間予約総額は479億6,900万ドルでした。Priceline Groupは、宿泊施設から多くの客室を安く確保し、高値で旅行者に売る小売モデル( “Merchant” )よりも、宿泊施設側が自由に値段設定を変えられ、OTAが予約時に仲介手数料を得る代理店モデル( “Agency” )を得意にしている。

オンライン広告宣伝費:営業費用の52.5%、粗利益の32.6%を占める出費額が最も高い。

オンライン広告宣伝費は、検索エンジンのキーワード購入, 値段比較サイトからの紹介料, アフィリエイト, バナー広告 などが含まれる。オンライン宣伝広告の効果もあってか、Priceline Groupの予約総額に対して、Priceline Group傘下のウェブサイトからの直接予約のシェアは前年比で増加している。ただし、粗利益に対するオンライン広告宣伝費の比率は、31.1%から32.6%に上昇しているため、広告費の粗利への影響度合い( “Advertising ROIs ” )は減少しているようにみえる。2016年11月の証券アナリストによれば、Priceline Groupは、直接予約のシェアは増えても、今後もオンライン広告に積極的に投資していくとのこと。Facebookと共同で、Facebook利用者が旅行を予約する可能性が高いタイミングを把握し、Priceline Groupの広告が効果的に出るように動いていると言及。より宣伝効果をあげるために、IT企業とのさらなる連携は必要そうだ。

人件費:事業拡大のための人員増加による、人件費増

personnel人件費の増加率はオンライン広告費の増加率よりも高く、22.7%増。理由としては、事業拡大のための人員が増加したことが挙げられる。特に、2014年7月に買収したOpen Tableの人件費の一部が2014年に計上されたが、2015年は1年分計上されているのも人件費増加の要因。2016年11月の証券アナリストによれば、Googleと共同でAIを利用して、OTA利用客からの問い合わせの対応の効率化を進め、今後、人件費を抑えていきたいとの説明もあった。

賃借対照表から読み取れる Priceline Group の財務状況

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賃借対照表:浮き彫りになるROEを保つ財務戦略

Priceline Groupの負債資本倍率が72%から98%に上昇。資本構成において、自社株購入(前年比113%増)をし、長期負債(前年比61%増)の比重を大幅に高めた。現金及び現金同等物(前年比53%減)も利用し、資金を長期投資(前年比111%増)に振り向けた。

余った資本を自己株式の払い戻しにあて、株主に還元。資本構造によるROEの低下を阻止するものにみえる。余った資金を関連業種などへの買収を含め、より明確な成長戦略が必要になりそうである。

現金及び現金同等物:キャッシュフロー計算書からお金の動きが分かる

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cf-analysis貸借対照表とも関係性があるキャッシュフロー計算書から、Priceline Groupのお金の動きを分析したところ、2014年に比べ、自社株の取得による支出により財務活動によるキャッシュフローが減少(支出増)している。そして、投資の売却による収入が投資の取得による支出を上回り、投資活動によるキャッシュフローが減少(支出増)している。営業活動からのキャッシュフローは6%増で安定。自社株購入により企業価値を株主に還元し、投資への支出を積極的にしている。以下は、主な投資内容に関する詳細である。

長期投資:外国政府債と社債への投資で安定運用

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lta-analysisPriceline Groupの投資戦略は基本的に流動性のある資産へ投資する保守的なスタイルとのこと。Ctrip以外の証券は、平均信用格付けがA(投資グレード)で、平均満期までの残存期間が2年のもの。外国政府債も ドイツ, オランダ, フランス, ベルギー, オーストリア などのヨーロッパの政府債が中心。

Ctripの転換社債については、Priceline Groupが12.5億ドルを投資。(2014年8月7日に5億ドルの5年物, 2015年5月26日に2.5億ドルの5年物, 2015年12月31日に5億ドルの10年物)。2014年8月の転換社債の購入を機に、Priceline GroupはCtripの株式( “ADS” )を公開市場で取得が可能になり、Ctripの取締役会にオブザーバーを送る権利を得る。さらに、転換社債で株式転換できる分も含め(ただし2015年12月31日の取得分は除く)、Ctripの発行済み株式の15%まで取得可能になった。

なお、Ctripへの投資以外は、戦略的な投資とは考えにくいと言っても過言ではない。外国政府債と社債への投資は、OTA事業の本業とはかけ離れており、満期までの残存期間が2年と比較的短期であることから、一時的な投資と考えられる。Priceline Groupの今後の成長戦略の資金源として蓄積している可能性も否めない。

長期負債:転換債権から優先債権の発行へシフト

ltd2014年に比べ、優先債権( “senior notes” )の発行額を増やした。新しく発行した債権は、転換債権ではなく、優先債権の発行へとシフト。Priceline Groupは、株式にいずれ変わる可能性のあるハイブリッド債(性質が株式と債券の中間)である転換社債からの資金調達よりも、優先債権からの資金調達の比重を大きくすることにより、WACC(加重平均資本コスト)を下げていると考えられます。

(注:有名な企業の資金調達論のペッキングオーダー理論 “Pecking Order Theory” によれば、投資家にとって、株式の方が債権よりも価格変動リスクが高いため、株式の方が債権より期待利回りが高く、企業にとって資本コストが高い。資本構成を株式から債権へとシフトすることで、WACC “加重平均資本コスト” を減らすことができる。)

自己株式:自社株購入で株主へ利益を還元、配当金はゼロ

Priceline Group は、創業時から配当は行っていない。株主への利益の還元は自社株購入により、株主資本(株主のリターンを示す指標であるROEの分母)を減らしている。2015年は、取締役が30億ドルの自己株式の払い戻しを承認。

第5章:OTA市場の今後の展望

価格均一化条項の禁止( “rate parity clause” )の可能性

旅行サービス提供者とBooking.comとの契約では、Booking.comに載せている料金より、他のOTAやホテルなどの自社サイトが提供する価格を超えてはいけないことになっている。この契約は、値段競争でBooking.comが他のOTAで劣らないためなのだが、ヨーロッパでは独占禁止法違反であるという指摘が上がっていた。そこで、2015年4月、フランス, イタリア, スウェーデン は欧州委員会( “European Commission” )と共同で、Booking.com の価格均一化条項の是正へ働きかけることで同意した。

そこで、2015年7月から、Priceline Groupは自主的に狭い価格差を許す条項( “narrow rate parity clause” )を欧州内で自主的に実施し、他のOTAとの価格競争は許されるようになった。ただ、ロイヤリティプログラムによる割引やオフラインでの取引による割引は引き続き許されるが、ホテルの自社サイトではBooking.comよりも安く値段を提供してはいけないとされている。

2015年12月には、ドイツの競争当局( “Competition Authority” )では、 狭い価格差を許す条項すらも禁止するとの決定を下した。(2015年12月23日)。ただいま、Priceline Groupは本決定に対して、控訴中という状況。さらに、フランスでも、 2015年8月に、狭い価格差を許す条項を禁止事項として盛り込んだ法律( “Macron Law” )を制定。イタリアも同様の法律を制定するように動いているとのこと。今後、欧州市場を中心に、OTA業界内、そしてホテルとOTA間での値段競争が激化する様相を示しております。

大手ホテルチェーンを中心に直接予約( “Direct Booking” )のトレンド

OTAからの予約だと仲介手数料がかかるので、HiltonやMarriottなど大手ホテルチェーンは自社サイトで直接予約できるようにプロモーションをしている。ただ、ホテル側は、Booking.comよりも安い価格で提供できないので、ロイヤリティプログラムを通じて、価格差を生むことが重要になってくる。

例えば、Hiltonグループの同じホテルと滞在日(例:Hilton Parc 55 San Francisco Union Squareで11月23日から1泊2日でダブルルームでの宿泊)でBooking.comとHiltonの自社サイトで検索した場合、通常価格では1泊165ドルで同じである。ただ、HHonorsメンバーになれば、通常価格よりも安い、1泊161ドルで泊まることができる。宿泊客がBooking.comを使わずにホテルの自社サイトで利用した際、払わなくて済んだOTAの仲介手数料分の一部を宿泊者に還元することができる。

(以下、Booking.comからの検索例)

booking-com-hilton(以下、Hilton自社サイトからの検索例)

hiltonPriceline Group の決算報告書によれば、アメリカのホテル業界は大手チェーンが多く、寡占状態にあり、一方、ヨーロッパとアジアのホテル業界は断片市場( “Fragmented Market” )なので、ホテル側からOTAへの交渉力はアメリカの方が強く、各ホテルの自社サイトからの直接予約はアメリカのホテルチェーンの方が顕著だと考えられる。そして、今後、宿泊施設の運営側からOTAに割り当てる客室数を減らす可能性も考えられ、OTAの成長率を減らす要因ともなりうる。

今後の買収による成長余地の減少

北米に強いExpedia, ヨーロッパとアジアに強い Priceline Group , 中国に強いCtrip が台頭し、OTA業界は寡占化が進んでおり、さらなる買収による成長は考えにくい。Priceline Group の成長率も鈍化している。2015年の宿泊客室日数( “Room Nights” )の成長率は前年比で25%。2014年の28%、2013年の37%, 2012年の40%に比べると、成長率は鈍化してきている。既存のオンライン市場での成長余地が減ってきているとも考えられる。Priceline Group は今後も、宿泊施設の掲載を増やし、宿泊者の選択肢が増やすことで、宿泊予約市場をより独占したいと考えている。

OTAはグルーバル展開してきているが、各地に根付いたサービスが必須で、ブランド力をあげるのに時間がかかると指摘。特に、中国の場合は、外資の参入が厳しく、中国側(Ctrip)との提携が必須とのこと。2016年11月の証券アナリストとの質疑応答によると、中国からBooking.comの自社ブランドを通じて、予約することも可能だが、中国ではまだブランド力を弱く、収益を上げるのに苦戦していると説明があった。

Priceline Group は、ホテル以外に民泊施設を増やしているが、客室数が少なく、宿泊額が低く、信用リスクが高くなる傾向があり、利益率をあげるのが難しくなる。特に民泊施設は客室数が限られており、民泊施設を増やすと予約高の傾向が読みにくくなると指摘。ハイシーズンなのにOTAを使わず、宿泊施設が埋まってしまうというケースがあるようだ。

旅行トレンドは為替の動きですぐに変わる

為替の影響により、旅行スタイルも変化することが多いようだ。自国通貨の価値が下がると、その国からの旅行者の宿泊額や滞在期間が下がり、キャンセル率も高くなるようだ。そして、海外旅行よりも国内旅行を好む傾向になる。例えば、2015年のユーロ安で、ヨーロッパからアメリカへの旅行が高くなる。2014年のロシア通貨の大幅下落により、ヨーロッパや周辺国への旅行者が減ったという情報も出ている。

旅前のサービスだけでなく、旅先でのサービスの拡充

in-destination-travel-spending市場調査で有名な Euromonitor International からのグラフによれば、旅中の出費( “In-destination tourist spending” )は交通費( “Transportation” )と宿泊費( “Travel Accommodation” )の合計に匹敵する大きさであることが分かる。

旅先の出費の内訳は、買い物( “Shopping” )と食費( “Food” )が大半を占める。その他の出費( “Others” )には、レンタカー, スパ, 旅中での体験系旅程での出費が入る。

Euromonitor International のOTA業界アナリストによれば、旅前の出費は、宿泊費や航空券が中心でマス市場化しているが、旅先の出費は断片市場化しており、多種多様なサービスをスピーディーに対応することが求められているようです。旅中では、携帯性が高いモバイル端末での取引が多くなり、旅中ではモバイル端末によるMTA( “Mobile Travel Agency” )が重要とのこと。旅行者に対してそれぞれ違ったPush型の宣伝が効果的で、OTAが保有する宿泊先のデータをもとに、宣伝内容を変えることができることがMTAの強みである。

Priceline Group のOpenTableは、旅先でのサービスだと位置付けられる。2014年までに北米でのオンラインレストラン予約市場の44%を占めており、2016年11月の証券アナリストとの質疑応答において、Priceline Group 側からは、旅行者の宿泊先の情報とレストラン情報を紐付け、適切なレストラン情報の提供も可能であると説明があった。

Euromonitor International のOTA業界アナリストは、旅先でのサービスは、個人向けにカスタマイズ( “personalization” )と個人同士を結ぶ( “peer-to-peer” )がトレンドと説明している。例えば、シェフが自宅で料理を振る舞うサービス( ”EatWith” )や個人ガイドを雇うサービスが挙げられるが、旅行者からのカスタマイズが求められており、事業としてのスケーラビリティが課題となっている。宿泊業界でも、AirbnbやHomeAwayなど、現地の人とのつながりを求める旅行スタイルへのニーズも増えている。

Booking.comの中国戦略。中国最大手OTAのCtripと資本・業務提携

OTAはグルーバル展開してきているが、各地に根付いたサービスが必須で、ブランド力をあげるのに時間がかかると指摘。特に、中国の場合は、外資の参入が厳しく、中国の最大手OTAのCtripとの提携が必須とのこと。Priceline Group が、2014年8月にCtripの転換社債への投資を機に、Ctripと資本・業務提携をしている。Ctripは Priceline Group が契約している中国以外の宿泊施設を予約でき、Priceline Group はCtripが契約する中国国内の宿泊施設に予約できるようになった。中国国内でのBooking.comの認知度はまだ上がっておらず、単独でのブランド確立には時間がかかりそうだ。

Priceline Groupはビジネス向けのOTAをリリース

Priceline Groupの主な利用者は、レジャーを目的とする個人旅行者。Priceline Group は、ビジネス客にもターゲットしてきており、2015年4月に、出張者向けのOTAプラットフォーム、Booking.com for Businessをリリース。そして、2016年11月に、旅行代理店向けのOTAプラットフォームのテスト版をリリース。2016年11月の証券アナリストとの質疑応答によれば、Priceline Groupの新商品として、ビジネス向けのOTAサービスを挙げており、今まで未開拓であった客層をターゲットに拡大を目指していると発言があった。

ホテル業界の市況に影響されやすい、Priceline.comの不透明な予約プラン

Priceline.comの強みは、不透明( “Opaque” )な宿泊予約プランで、宿泊者が泊まるホテル名が予め分からないが、通常よりも安い値段で宿泊場所を抑えることができるサービスである。競合のExpediaも、”Expedia Unpublished Rates” という同様の不透明宿泊プランを提供し始め、市場に競合が現れたことにより利益率が低下した。Pricelineの不透明予約サービスの市場シェアは低下し、予約客室数も減っている。

ホテル業界が不況になると、不透明な格安予約プランは重宝される傾向にある。Booking.comの代理店モデルでは、もしホテルの稼働率が下がり、宿泊額が下がると、OTAの仲介手数料が減る。そのため、ホテル側が売上をあげるために、Priceline.comの不透明な料金プランを通じて、宿泊客を増やすことが考えられる。ただ、アメリカのホテル業界の市況として、現状、アメリカのホテル稼働率は高く、Priceline.comが空室を安く仕入れるのが難しくなってきている。これは、Priceline.comからの小売店モデルからの利益が減っている一因でもある。

OTAからMTA( “Mobile Travel Agency” )へシフト

Priceline Group の決算報告書によれば、デスクトップの予約取引に比べ、モバイル端末やタブレット端末からの予約が大幅に増えているとのこと。モバイル端末の場合は、OTA利用者の購入パターンに変化がみられている。モバイル端末での予約の場合、予約日が滞在日からあまり離れていない、滞在日数が短い傾向がある。消費者は、複数のOTAのアプリをダウンロードしない傾向にあるため、さらなるブランドへの忠誠度の確立が必須なようだ。そして、モバイル端末の方がスクリーンは少なくなり、広告を載せるスペースが限られるため、広告収入が減る傾向にある。

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